fc2ブログ

国民年金と厚生年金の積立金

厚生年金の対象拡大は年金財政にプラス?

マクロ経済スライド 国民年金


と2つの記事を書いたけど、実はつながっている話のようだ。国民年金から厚生年金へ移行してくれれば、国民年金に必要な積立金が減り、国民年金の財政にプラス。賃金が低い被保険者が増えれば、国民年金より低い保険料で報酬比例も払わないといけないから厚生年金の財政にはマイナスだが、厚生年金は積立金が潤沢だから、それくらいカバーできるということ。サラリーマンはどこまでむしり取られるのか?ゆくゆくは厚生年金と国民年金は統合されるのだろう。

マクロ経済スライド 国民年金

マクロ経済スライドは

5年に一度行う財政検証のときに、おおむね100年後に年金給付費1年分の積立金を持つことができるように、年金額の伸びの調整を行う期間(調整期間)を見通しています。

というもの。
ただし、積立金は厚生年金と国民年金は別々に管理されているため、財政検証の例IIIだと厚生年金は2025年で終わるのに対して国民年金は2047年まで続く。

なにも、対策が取られなければ、基礎年金は大幅に減ることになる。

日経新聞 9/19 「経済教室 年金財政検証 見えた課題(下) 基礎年金の劣化回避が急務 駒村康平」によれば、基礎年金は2044年には物価調整後で現在の6.5万円から5万円までさがるという。

そうなれば、政治的に持たないので、駒村氏も提案しているように、それまでに厚生年金と国民年金が統合されるのではないかと思う。

日経 11/8 「再燃する国民・厚生年金統合論 改革先送りのツケ」でも同様の問題点が指摘されている

厚生年金の対象拡大は年金財政にプラス?

厚生年金の対象を中小企業まで拡大しようとしているけれど、
低い給料の人を加入させると、国民年金より低い保険料で報酬比例もでるから、
年金財政にはマイナスになると思うがなぜ厚生労働省は拡大しようとしているのだろうか?
サラリーマンの妻(三号)で保険料を払っていない人が厚生年金に入れば、若干のプラスかもしれないが、
それより三号を廃止するほうが、早いのではないか?

平成28年にパート8.8万円まで拡大した時は標準報酬月額の最低額を9.8万円から8.8円まで引き下げることまでしたみたい。
財政検証でパート5万円台まで下げるというオプションがあったけど、その場合も最低額を5万円台まで下げるかも。
その場合は、国民年金より厚生年金のほうが圧倒的に有利になる。

50年分の基礎年金をもらう方法

年金の損得でも書いたけど、40年を超えて厚生年金に加入した場合、40年超の部分は報酬比例部分しか増えないから、払い損になる。
逆に、働く前に大学に行っていた期間がある場合等、厚生年金の加入期間が40年に満たない場合は、経過的加算で固定部分(基礎年金に相当)も増えていくから、標準報酬月額が低い場合は有利になる場合が多い。

基礎年金は国民年金だけ、厚生年金だけという場合はどちらも上限40年間分しかもらえないけど、

例えば、
国民年金(20歳台の10年)+厚生年金(31~70歳の40年)
とか
国民年金(20~60歳の40年)+厚生年金(61~70歳の10年)

で加入すれば、50年分の基礎年金(月額 8.1万円)がもらえることになる。

マクロ経済スライド?

マクロ経済スライドが発動されるらしいけど。

厚生労働省のサイトを見ると
年金の伸びは

賃金上昇率とインフレの小さいほう - (「公的年金全体の被保険者の減少率の実績」と「平均余命の伸びを勘案した一定率(0.3%)」)

(ただし、計算した結果がマイナスの場合は0で、マイナスは翌年にキャリーオーバー(宝くじかよ!))

になるってことかな?

公的年金全体の被保険者の減少率の実績は財政検証のI~IIIに使われた前提は
2019年の+0.1%から2038年の-1.4%まで減少して、そのあとは-1.0%で安定するというもの。
これから平均余命の伸びを勘案した一定率(0.3%)を引くと大体平均-1%くらい。
毎年、実質1%ずつくらい減っていくということでいいのだろうか?

マクロ経済スライドには運用利回りの数字は出てこないけど、失敗したときはそのとき、また見直すということだろうか。

賃金が上がれば、マクロ経済スライドが適用できるから、実質的な年金額が減るから年金財政にプラスになるってこと?

年金の損得

年金は払ったら損か得かよく週刊誌に出ているけれど、実際のところどうなのか計算してみたいと思う。
素人なので、間違えているところがあるはずなので指摘していただけるとありがたい。
複雑になるので、以下の計算は今後の支払い分、現時点で昭和27年以降に生まれた人とする。
また、支払保険料は会社負担分を合わせたものとする。これは、マイクロ法人など節税目的で法人を設立した場合、会社で保険料を払っても、結局、自分のふところから出ていくことに変わりないからだ。また、あなたが、サラリーマンの場合でも会社が負担した分も結局、人件費なのだ。あなたの本当の給料は、今の給料に会社負担分の社会保険料を加えたものだと考えてほしい。(これは橘玲の受け売りだ)

さて、本論にいく。


国民年金


A.png

これによれば、全額1年間収めた場合、780,100/40=19,503円増える。
現在の保険料は1年間で16410×12=196,920円
つまり、19.7万円の保険料で2万円年金が増える。つまり約10年で回収できる。

厚生年金

基礎年金分は国民年金と同じ。

B.png

生年月日に応じた率は1。
40年払えば、1,626×1×480=780,480円を1年あたりもらえる。

ただし、上限は480か月。

次は報酬比例部分。

日本年金機構のサイトに計算式がでている。

formula

「これらの計算にあたり、過去の標準報酬月額と標準賞与額には、最近の賃金水準や物価水準で再評価するために「再評価率」を乗じます。」

これをみると、再評価額は0.903のようだ。
また、生年月日に応じた率はこちらでみると5.769。

標準報酬月額は協会けんぽのこちらをみる。
現時点では厚生年金のテーブルの標準報酬月額は88,000円~620,000円。下限以下の場合は88,000円、上限以上の場合は620,000円を適用する。

これで計算ができる。

標準報酬月額×0.903×0.005769×払った月数。

一方、厚生年金保険料は上記の協会けんぽのテーブルを見てもらいたいが、簡単のため料率18.3%(会社負担を含む)で計算する。

無題




表の見方は、1年間の厚生年金保険料(中)払った場合に増える年金額(左)、何年で回収できるか(右)。
たとえば、1年間、月収8.8万円で厚生年金に入れば会社負担合わせて19.3万円保険料を支払う一方、もらえる年金が、定額部分1.9万円+比例部分0.6万円=合計2.5万円だけ増える。

いくつか気づいたこと

①最低の月収8.8万円だと、国民年金保険料(年額19.6万円)より低い保険料で、報酬比例部分約0.6万円余分に年金がもらえる。
さらに、もらえる年金と支払う保険料の比率が約8倍。つまり、8年で元が取れるから、これはかなり、有利な取引だろう。

②定額部分が増えるのは加入年数が40年まで、それ以上加入しても報酬比例部分しか増えない。加入年数が40年が超えて加入する場合は有利な取引になりえない。比例部分と支払保険料の比率は報酬の額によらず、回収するのに35年かかる。取り返すのに100歳まで生きなければいけない。これをみれば、なぜ、政府が高齢者を働かせたいかよくわかる。彼らに厚生年金に入ってもらえば、年金財政にほぼ確実にプラスに働くからだ。

※経過的加算というのがあり。実質的に60歳以上でも加入期間が40年に満たない場合は、定額部分が増えるようだ。どちらにしても、加入期間が40年を超えた場合は報酬比例だけになる。
(ここは正直、よくわからない。たとえば、国民年金10年間(20~30歳)+厚生年金40年間(31~70歳)の場合、基礎年金相当分は合計50年分もらえるのか、40年間の上限になるのか?年金機構の説明だと、厚生年金の定額部分の加入期間は国民年金と合算するとは書かれていないから、この例だと50年分もらえるような気がする)


D.png

「※ 昭和36年4月以前や20歳前、60歳以降の厚生年金保険の被保険者期間については、定額部分の被保険者期間の上限に達していなければ、経過的加算部分に反映することになります。
老齢厚生年金(報酬比例部分)には、被保険者期間の上限がないので全期間が反映します。」

配当 法人と個人

配当を個人で受け取るか法人で受け取るかの税金の違い

①個人 源泉徴収で所得税+住民税の約20%の分離課税か、総合課税+配当控除のどちらかを選択

②法人 20%の益金不算入で配当の80%に法人税+法人住民税+事業税 約25%がかかるから税率はおよそ20%。さらに配当にかかる源泉所得税約15%については所有期間に案分して法人税に充当できる(赤字の場合は還付)。簡便法を用いた場合、期初に持っていなかった場合は半分の約7.5%だけが法人税に充当でき、残りの7.5%については取られっぱなし。
つまり、法人については配当にかかる保有期間に応じて税率は20~27.5%。
以前は少数持分でも益金不算入が50%だったから、税率が個人より低い場合もあったが、今では税率だけみれば法人で受け取るメリットはない。

社会保険料の節約

節税よりも、社会保険料を減らすことのほうが重要。

①所得が配当のような証券関係だけなら、住民税申告不要制度を選択して、国民健保、国民年金の計算の基準となる住民税をゼロにする。

住民税申告不要制度についてはこちら

②不動産収入とかあって、所得がある程度あるなら、法人を設立するのもありか。最低限の給料(例えば月5万円)にして、年間27万円程度で協会けんぽ+厚生年金に入れる。収入がない配偶者は第三号国民年金に、家族は健保に追加費用なしで入れる。

協会けんぽのテーブルはこちら

給料を増やすと、厚生年金料は比例して増えるが、もらえる年金はそれほど増えない。健康保険については、いくら払っても受けられるサービスは同じ。むしろ、給料が増えれば、高額療養費の上限が上がるだけ不利になる。

給料、社会保険料を決められないサラリーマンなら仕方ないが、リタイヤしてわざわざ高い社会保険を払う意味が分からない。


興味がある人は橘玲の「新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ」、「貧乏はお金持ち」を参考にしてほしい

配当収入で法人設立?

600万円の配当収入で法人設立して節税というツイートをみた。

実際のところ、夫婦で配当収入600万円くなら、所得税は配当を総合課税で申告、住民税は申告不要を選択すれば、
配当控除、扶養控除で所得税はほとんどゼロ、住民税は源泉徴収された5%の30万円ですむ。

住民税非課税で、国民年金は免除、国民健康保険は自治体にもよると思うが7割減で年間4万円程度。

トータルの税、社会保障のコストは35万円程度。

住民税非課税なので、高額療養費が最低、子供がいれば、大学無償化の対象になるなど、メリットが大。

ここまで、すべて合法で税務署とのトラブルが生じる可能性はほとんどない。

ツイートでは法人は配当金の益金不算入があるから有利と言っているけど、配当収入600万円程度なら、配当控除のほうが明らかに強力。


ツイートをみると、年収240万(月収20万)で社会保険36万円ってかいてるけど、協会けんぽの保険料表をみると月収20万で健保+厚生年金で70万円弱。多分、本人負担しか考慮していないと思われる。
さらに、節税するために小規模企業共済+ideco(合計110万円)に加入と。
後から、年金(または退職金)として戻ってくるとはいえ、これで手取り420万円程度まで減る。
さらに、80万円強を経費につかって、税金をゼロにする必要があるらしい。

税金、社会保険、法人住民税を余計に払うために法人設立して、個人の確定申告に加えて法人税申告、社会保険の手続きをするなんて罰ゲームとしか思えない。
あと、自分が死んだあと、残された家族が相続税、法人税申告とか面倒なことができるのかね?

個人の配当所得だけなら、証券会社の特定口座年間報告書を確定申告表に書き込むだけでで1年間の申告が終わる。

プロフィール

retire999

Author:retire999
アーリーリタイアしました
税金、社会保険、資産運用などについて思いついたことを書きます。
素人のチラシの裏に書いたメモですので、正しいかどうかはご自分でご確認ください。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード